メジャーデビューしたって、インディーズもやっていくぞ

この記事は、技術同人誌 Advent Calendar 2019の1日目です。
こんにちは!神Excelの声がでかい方*1なゆたです!

この度、ようやく商業誌「ゴールも手段も自分で決める!バックオフィス問題解決マニュアル*2が出版されます!いやもう一生出来上がらないんじゃないかと思ってたんで、ホント良かったです!

 

 

商業出版までの経緯 

2018年4月:技術書典4

―神Excelで働き方改革で執筆デビュー!200部完売!商業オファー!

  1. 技術書典アツイなって思って、nobさんを巻き込む
  2. 書きたいことがまとまらない→ポエム(闇Excel)で表現しよう
  3. 結局2人とも締切の前々日から作業(自分の進捗が遅れたせいです)
  4. (相方nob氏の神Excel編が)商業オファーを頂き、便乗させていただく

リサーチャー的な、流行への興味関心から参加した回でしたが、自著の商業出版という目標ができました。内容的にも、業務改善に対する自身の思想をある程度、表現できたものでもありました。*3

 

2018年10月:商業誌slackチャンネルアーカイブ

―原稿書いてます(嘘)

  1. 便乗側の自分が全然書いていない
  2. というか、旅に出てしまった
  3. 技術ブログ(神Excel働き方改革)ネタの構想を始める
  4. 進捗なさすぎて、商業誌のslackチャンネルがアーカイブされる

今後のキャリアに不安を抱える中で、生き残るには執筆するしかないというプレッシャーだけがあり、同人活動が嫌になっていた時期でした。 

 

2019年4月:技術書典6

―初の単著「バックオフィス問題解決大全」執筆!商業オファー再び!

  1. 一旦、技術ブログを底とした単著で、商業オファー獲得を目指す
  2. 結局、技術ブログを書き始めたのは1月半ば
  3. 技術ブログは4日坊主でした
  4. 実は技術書典では50部も売れていない

技術以外の同人物書きとの交流から、表現すること自体に興味を持ち始めました。さらに、若手の同業者をペルソナとし、なるべくかんたんなExcel開発を啓蒙したいというモチベーションで大全の執筆に至りました。

しかし、コアターゲットはバックオフィスのスタッフであったため、ターゲットのぶれから、やや不完全燃焼な内容*4となってしまいました。

 

2019年7月:技術書典7に向けた準備

―落選&商業誌の原稿を落とす

  1. 5月から無職で執筆を開始するも、まともに着手できたのは8月頃
  2. ギリギリで原稿を落とし、再びnobさんに迷惑をかける

メチャクチャな私生活を送る中で、どうすれば人の役に立てるのか考えたとき、自分には執筆という手段と、社会人生活で得た知識やノウハウがあると思い至りました。

そこで商業誌では、これから社会人になる学生さんをペルソナとし、Excelにとどまらない問題解決全般をテーマとした、まったく新しい章を書き始めました。

 

2019年11月:商業誌に向けた準備

―校正とは??

  1. 校正に入ってから、修正と称して加筆。ページ数が約1.5倍に
  2. 組版に入ってから、チェックと称してさらにページ数を増やす。

大全は技術書典ではあまり売れなかったものの、直後に通販でほぼ同部数が売れ、その後もロングテールとなっていました。会社で使うと言って、5冊以上まとめ買いしてくださる方も複数いらっしゃいました。

また、毎月のように大阪で執筆に関する勉強会を開いていたのですが、イベントに来てくれる人は非IT技術者が大半を占めるようにもなっていました。自著のメインターゲットは技術者ではないことを再認識し、バックオフィスで働く人とはどのような人か、さらにターゲットの深堀りをはじめました。

今まで可愛がって頂いたバックオフィスの方々は、元営業系職種や人前に出る仕事の方が多く、ほぼ全員がライフワーク*5のためにバックオフィスに転職されていたことを思い出しました。ペルソナとしたのはITスキルが高くはない学生さんでしたが、同様に異業種の知人たちにも、バックオフィス業務に適性を感じるシーンが多々ありました。
そこで、バックオフィスのスタッフさんに役立つ内容であるともに、これからバックオフィスに就職する学生さんや、転職希望の異業種の方に指針を示す本にしようと、目標を再定義しました。すると、筆が進む進む。

今まであんまり信じてなかったけど、誰にどうなって貰いたいかって、執筆する上ですげー大事なんですね。 

 

総括

次回作について

自身の軸のひとつである「問題解決をテーマにしたExcel開発」ネタはもう全て出し切ってしまいましたが、これから執筆に取り組みたいテーマもあります。バックオフィスに、まったくの異業種・異文化から就職したい方へのフォローです。本当の入門者はマニュアルで指針を示されても、理解・実践できるレベルになるまで、学習のモチベーションが続かないからです。

そこで、未経験からはじめるExcelと題し、Excel関数ドリルの執筆を始めました。今後、執筆とイベント、両軸からのアプローチで、問題解決以前、Excel入門以前、勉強会以前をテーマにした取り組みができればと考えています。

今頑張ってること

商業誌の営業です!ADVENTAR登録しまくりました!ブログ書きまくってます!

飛び込み営業もします!行商もします!どこにでも売り込みに行くからな!!!

書店・カフェ・勉強会・個人様など、様々なシーンでお取り扱い頂けると幸いです。少部数の場合でも、ぜひ著者までDMください。出版社もしくは、弊社よりご案内申し上げます。

今後の活動について

集大成と言える作品の執筆をやり遂げて、ようやく技術同人誌を続ける理由が明確になりました。

技術について

技術はどんなネタにも通用する武器だし、その逆も然り。だから、深堀りはしなくても、ずっとリサーチしていきたい。

執筆について

なんだかんだ一生続けると思う!
というのも、僕は常にゲームを変えるゲームをしているから、新しい時代が来そうなネタには積極的に首を突っ込んでいきたい。とはいえ身はひとつだから、すべてにフルコミットして、それぞれの第一線でやっていくことはできない。
でも、執筆という武器があれば、すべての経験をネタに変え、著作物でペイすることを目標にできると気付いたんです。

同人活動について

自分にとっては、同人誌はインディーズ、商業誌はメジャーって理解に落ち着きました。メジャーデビューもいいけど、インディーズで売れるって、カッコよくね?儲かるし。

何より、販促考えたり、販路を開拓するのがすげー楽しいんですよ。

メジャーと両軸で、むしろ今後もっとインディーズ側に力入れていきてーな。今はそんな気分。

技術同人始めてから商業化までの20ヶ月を振り返って

我ながら情報量がやばい。こんなに執筆・同人活動中心の生活を送っていたとは思いませんでした。友達できたり、喧嘩したり、遠征したり、恋愛したり、自分にとっては全てが同人絡みのできごとでした。

これからは自分にしか書けないこと、自分だからこそできることをやっていきたい。 

 

 

 

 

 

 

お礼 

迷惑を掛け続けたにも関わらず、ずっと神Excelの相方としてフォローしてくれたDataCafenobさん。頼りない主催に代わってイベントを支えてくれている、関西のみなさん。Twitterや勉強会、技術書典でお世話になっている皆様。

今年も仲良くしてくれて、どうもありがとうございました!来年もあんまり迷惑を掛けすぎないように、できるだけ楽しいことが提供できるように頑張ります!

*1:比喩&物理

*2:「バックオフィス問題解決大全~神Excel働き方改革~」が底本ではありますが、大幅な加筆修正を行い、ほぼ別物となりました。

*3:Excelの内容は、技術者と経営者それぞれの側へ、Excelを使わざるを得ない現場において考慮すべき点を書いたものでした。

*4:現在、商業誌と併せてサポートページを設けています

*5:遠征・オタ活