夜のお店のWeb事情

この記事は、アーティスト・夜職 ✕ 技術職・専門職 Advent Calendar 2019の15日目です。

こんばんは!神Excelのアングラな方、なゆたです。

 

夜の世界はSNS戦国時代です。IT化もようやく進んできたんじゃないでしょうか。普通に生きてたら知る由もない文化なんで、ちょっと面白かったですね。たいして詳しくないんで、間違ってたらごめん。 

ちなみにめんどいから全部ホストって書いたけど、メンキャバやボーイズバーでもまったく同じだからな!

 

 

SNS

Twitter

Twitterをやらないホストはホスト失格と言われるほど、鉄板の営業ツール。ホストのTwitterはちょっとしたアイドルみたいな感じです。

#稼げる

業界において、Twitterマーケティング成功事例の最たる例が優木純さん。

世界に1人だけの優木純(本物) (@yu_kijun) | Twitter

この「稼げる」タグ、ホストの顧客層でもある風俗嬢の方がよく験担ぎにRT・ツイートされています。「優木純のライターを持っていると稼げる」といった、顧客獲得にダイレクトに繋がる迷信まであります。 

#優木純タワー #リツイートすると稼げる #優木純とツイートすると稼げる ....

「稼げる」タグは派生形も多く、拡散のしやすさに特化しています。ご本人の人柄はもちろんですが、AAなら見栄えもするし、優木純のハッシュタグを含めるだけでいいという手軽さ・分かりやすさも流行が続いている理由かと。

芸能人にあやかる

Twitterマーケティングで有名なホストとしては、将暉さんも有名です。

将暉【美容垢】 (@mamamasakiss) | Twitter

twitter.com

名前も見た目も分かりやすく寄せてます。菅田将暉さんの名前にあやかっているホストは10人くらいいるとかなんとか。 源氏名を芸能人やアニメキャラの名前にして、見つけて・覚えて・思い出してもらうのは業界における定石のひとつです。

鬼RT・ふぁぼ爆

そして将暉さんのプロフの「すぐいいねするホストです。」これマジです。1日200件とか普通にいいねします。売れてもこれだけやってるんですから、とりあえずフォロワー増やしたきゃ、らぶりつしまくれってことっすね。 

DM

もちろんDMもフル活用します。お客さんからお店行っていいですか的なDMが来ますし、担当探し中の子にホスト側から営業かけたりもします。

そして水面下では、店同士がプレイヤーの取り合いをしています。出来高重視かつ人手不足の業界なんで、売れてなくても現役ホストなら無差別的に声が掛かります。

Instagram

ストーリーズ

タワーやイベントを配信する人が多い。どちらかというとホストはTwitter寄りの人が多いけど、熱心な人はインスタグラマー並みに1日中アップしてます。今は動画はツイキャスよりインスタメインなんじゃないかな。

DM

そしてやっぱり求人DM。自分はプライベートな垢で何度かスカウトされてます。Twitterより視覚的に雰囲気分かりやすいんで、未経験者にもアプローチしやすいんでしょうね。

LINE

Twitterでのやり取りや、ナンパや初回での会話は前哨戦。ホストの営業はLINE交換から始まると言って過言じゃないです。ちゃんとやってる人は、数百、数千人の女の子の連絡先が入ってるらしーよ。

最低毎日、おはようとおやすみを送るのは基本、売れるホストはLINEとナンパで寝る暇がないとか。ていうか、お客様の生活スタイルは様々なんで、売れてなくても昼夜問わずLINEが来がち。本業ある方にはマジでお勧めしません。

Webサイト

公式サイト

前時代的な公式Webサイトが結構あります。有名店でもSSLを使っていないサイトが異様に多い。実在認証が難しいんですかね…? 

出来が良いのは、やっぱ有名グループの冬月とSmappaじゃないかなー。

fghd.jp

www.smappa.net

紹介サイト

公式サイトがイケてなくても何とかなる理由、それはどのホスクラも紹介サイトを使っているからです。ホスホススターガイズの2強、特にホスホスが圧倒的。公式サイトより、ホスホスのページが上に出てくることがザラです。 

www.host2.jp

ナンバー発表詳細やスタッフのプロフィール紹介は、どこもホスホス中心にやってるんじゃないかな。LINE IDや携帯はここにも載せます。

ちなみにプロフィールの更新方法なんですけど、アンケート用紙をFAXで送ります。1日くらいで反映される。掲載数を考えれば、アナログだけど仕事が早い。イベント時の写真もホスホスからカメラマンさんが派遣されてきます。この機会に調べてみたんですが、運営会社は株式会社K.E.Gと言うらしい。業務委託はないのか―。笑

www.keg-1.jp

求人サイト

求人もやっぱりホスホスは強いです。特にページが優れてるわけでもないんですが、やはりポータルサイトとして圧倒的に強いんですよね…。そこで、ここでは上記以外で個性的なサイトを紹介します。

情報サイト

ガイアが俺にもっと輝けと囁いている」で有名なメンナク。やはりホストと読者層が重なる…のか?*1

ホスト向けの情報配信に振り切って、求人と紹介への流入を狙う…スタイルだとは思うんですが、流行ってるわけでもなさそうだし、メンナクさんは雑誌の販促に繋がればいいってことなのかなー。

mensknucklehost.jp

以前はホスト向けファッションのWEB通販もあったんですが、今は辞めてしまった模様。実際ホストに人気なのって、バレンシアガとかSupremeとかGUCCIとか、いわゆるハイブラですよね…*2。高い服が買えなくてもこだわりある人多いだろうし、セレショと提携してるとか、有名ブランドとのコラボでもない限り、やっぱちょっと無理がある気がする。

求人サイト

従来から「紹介します」っていうサイトはたくさんあるんですが、特定のグループのサテライトサイト的なやつだったりします。ちなみに大手グループさんだと、公式で体入ツアーをやっていたりします。合う店舗を選べるので、ホスクラ・求職者双方にとって合理的ですね。

で、求人に特化したサイトとして個人的にアツイなと思っているのが、ホストル。おそらく業界初のそれらしい転職エージェント・求人サイトなのでは…?

hostle.jp

まずエンドユーザの観点から。検索UIが優れています。「即日体験可能」「面接後に即勤務」「週1月1OK」「土日のみ可」「平等な付け回し」など、細かい条件指定を設けたのが新しい。求人サイト側で項目を設けてくれれば、ホスクラも待遇明記しますからね。

最近は本業がある人や元サラリーマン、現役大学生など、ホスト以外の強みがある人・ホスト一本で稼がなくて良い人を歓迎する向きがあるんで、求人情報がクリアになって待遇の選択肢そのものも増えたのはその流れなんじゃないでしょうか。良いことです。

※念の為…個人的にはホストはお勧めしませんよ!士業など有資格者でかつ、ホスト経験後のビジョンがある方が、元〇〇を売りにして数年本気でホストだけやってみるならアリだとは思います。

 

で、店側の観点から。中の人とちょっとだけお話したことがあるんですが、ユーザに公開はしてないようですが、CV数もちゃんと向こうで持って分析してるらしい。IT業界からすると当たり前過ぎる話なんですが、夜の世界としては画期的なんですよ。これから求人や紹介のマッチングにも力入れたら面白いだろうなー!(ただの好奇心です。) 

とにかく業界のブルーオーシャンに目を付けた、非常に面白いサイトだと思います。あ、僕はまったく回し者ではないですよ。 

僕が使ったのは 

バイトルIndeedです。笑

接客希望でないなら、行間を読みましょう。こういうことになります。笑

*1:実際の読者層は、都会のホストに憧れのある地方の若い子とかでは…という気がしないでもない。

*2:もちろん人によるけど。ちなみに普段からスーツ着用してるホストは少数派です。